メモリージェルバッグについて

メモリージェル

■メモリージェルとは?

メモリージェルとは米メンター社のコヒーシブ・シリコンバッグのことです。米食品医薬品局(FDA)は2006年11月17日、14年間にわたって事実上使用禁止となっていたシリコンジェルバッグを条件付きで承認しました。詳しくは海外ニュースをご覧ください。承認を受けたのは、メンター社のメモリージェルバッグと、もうひとつがイナメッド社のシリコンバッグでした。つまりシリコンバッグとして、米国で承認を受けたのは2つのみです。

上の写真は、メモリージェルの真ん中を切った状態で持っているものです。メモリージェルバッグの中身はコヒーシブ(粘着性・凝集性の意味)のシリコンジェルなので、流れ落ちてきません。万が一、体内でバッグが破裂しても中身が流出する度合いを極力抑えています。見た目はジェラチンのようで、液体に近いように見えますが、コヒーシブジェルはこのように凝集性があり固体となっています。コヒーシブでありながらも、乳腺組織の自然なたわみ・曲がりを保っています。

■メモリージェルの種類

メモリージェルの種類

FDAが承認したメンターの3つのタイプのメモリージェルは、(右図、上から)、「モデレート・プロファイル (Moderate Profile)」、「モデレート・プラス・プロファイル (Moderate Plus Profile)」、「ハイ・プロファイル (High Profile)」で、それぞれ、スムース(Smooth = つるつるの表面)、テクスチャード(Textured = ざらざらの表面)のラウンド(丸型)のメモリージェルがあります。

体内に異物が埋め込まれると、瘢痕(はんこん)組織がその周りに形成されます。シリコンジェルバッグなどの人工乳腺であれば、その表面に被膜が形成されます。一部の女性で、この被膜が固くなり、埋め込んだバッグを圧迫します。これが、被膜拘縮(ひまく こうしゅく)と呼ばれるものです。


そもそも、シリコンジェルバッグの表面をざらざらにした、テクスチャードタイプが開発されたのは、スムースに比べ、被膜拘縮を起こしにくくさせるためでした。一部のデータでは、テクスチャードは、スムースタイプより、被膜拘縮発生率が低いようです。しかしメンターのバッグを使用した女性を対象として調べた臨床試験の結果で、どちらのタイプでも被膜拘縮発生率において差はないことが示されています。

■メモリージェルを使ってはいい人は?

乳腺が完全に発育したとみなされる22歳以上の女性、および乳房再建手術を受ける人です。シリコンの人工乳腺は、一生涯続くものではないため、患者は少なくとも1回は追加の手術を行う必要があるとFDAは警告しています。また米国では、メモリージェルで施術を行った人を対象とする「承認後試験」を実施しており、使用後の状況をモニターするよう美容整形外科医は指導を受けています。

■メモリージェルの大きさは?

自分が大きくしたい度合い応じて、大きなジェルバッグを使うことになります。ただ、ここで注意すべきことは、自分の乳腺より過剰に大きいバッグを選んで埋め込んだ場合、バッグの端が自分の皮膚から浮きだって目立つ、あるいはその端が手で触れるとはっきりわかる、というリスクがあります。また外科的合併症のリスクも高まります。またこうした場合、それだけ体に重力がかかるわけですから、自分の胸が通常より早く、下に垂れやすくなります。

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